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2012-06-19(Tue)

千葉県知事への訴訟

坂田の残土処分場問題について、
計画地の坂田住民他、7名の館山市民が
千葉県知事に対して、許可取消し訴訟を提訴しました。

内容は、先日から抗議しているものと同じです。


以下、訴状の本文のみ、記載します。


第1 請求の趣旨

1 千葉県知事が平成23年12月20日付けで株式会社服部回漕店に対してした
  館山市坂田の特定事業許可を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
との判決を求める。


第2 請求の原因

1 当事者
(1)原告らは、館山市坂田の特定事業によって被害を被っている、又は
   今後甚大なる損害を負う可能性が極めて高い当該特定事業計画地近隣の
   住民らである。
(2)被告は、千葉県であり、処分行政庁は千葉県知事である。

2 本件処分
  千葉県知事は、平成23年12月20日付けで、株式会社服部回漕店
 に対し、別紙特定事業許可書の通り特定事業許可を行った。

3 違法性

(1)上記許可は、土砂発生元の虚偽申請(甲第1号証~甲第3号証)に基づいて行われたものであり、千葉県土砂等の埋立て等による土壌の汚染及び災害の発生の防止に関する条例(以下「残土条例」という)に記されている許可基準である12条1項7号の「土砂等の発生場所が特定していること」に該当しない。なお、この事業者は、これまでも実際と100%異なっている申請を行ったことがあり(甲第4号証~甲第7号証)、虚偽申請を常習としているので極めて悪質性が高い。

(2)土砂発生元の虚偽記載に加え、申請と計画は信頼に値せず、株式会社服部回漕店は、残土条例12条1項1号「ニ 特定事業の施工に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者」にあたり許可基準に該当しない。

(3)虚偽記載は残土条例24条1項2号の「不正な手段により許可を受けた」ものであり、許可の取り消し条件に当てはまる。

(4)土砂発生元の虚偽申請の他にも、残土条例10条の2第1項に規定される土地所有者の同意書が無い、残土条例指導指針にある適切な説明会がなされていない、行政指導に反し事実上の同一企業が過去の特定事業が完了していないのに新たに許可申請を出すなど、書式や手続きにも問題がある。


4 損害及び損害の予見

   この事業者は、既に、搬入路や調整池建設工事(以下当該工事という)の段階で、伐採した竹木や石等を館山市が管理する法定外公共物である坂田川に不法投棄している(甲第8号証)。降雨時は、当該工事により表出した土砂等が当該坂田川に流れ込んで汚濁され(甲第9号証)、河口付近の海は茶色く染まっている。

   この事業者は、1994年に建設残土を船から東京湾に不法投棄したり、1996年には事前協議を無視して土砂埋立て工事をおこなうなど不法行為をしている(甲第10号証)。
今回も虚偽など不適切な申請を行っており、環境汚染を招く土砂の持ち込み、杜撰な工事、危険な残土運搬などを行う可能性は非常に高い。

   原告らが最も懸念しているのは、坂田川上流を埋立てることによる川の水質変化と海への影響である。館山市の西側の洲崎までに到る海は鏡ケ浦と呼ばれ、首都圏有数の美しい海岸線である。特に西岬の海には豊富なアマモが存在し幼稚魚の格好の保育場となることから「東京湾の竜宮城」とも称され漁業が盛んな地域でもある。また北限域のサンゴが生息しており、波左間・坂田は環境省から日本の重要湿地500にも選定されている(甲第11号証)。「森は海の恋人」という言葉も示すように、海へ重要な影響を及ぼす森とそこを流れる川を保全することは、最優先の課題である。現在でもカワニナやサワガニが生息するきれいな清水が流れる小川であり(甲第12号証)、専門家の指摘によると、房大山の谷間の腐葉土に蓄えられた鉄分(フルボ酸鉄)をはじめ豊富な栄養塩がこの川等を通じて海に注がれ、東京湾口最大のアマモ場を有する豊穣の海の形成に貢献している、とされる(甲第13号証)。

当該特定事業により、下流の井戸水の枯渇、汚染も懸念される。

更に、近年多発している異常気象で、今までにはない集中豪雨に襲われれば、残土の埋立てによる盛土などは、一気に土石流となって下流の民家を直撃する恐れがある。

   また、当該特定事業に伴い、生活道路であり通学道路にもなっている狭い道路をダンプカーが1~2分間隔で3年以上も走行することになり、歩行者、特に児童やお年寄りは命の危険にさらされることになる。この道路では、過去にも歩行者の事故が多発しており、先だって4月27日朝には、通学のバスを待っていた小学1年生が自動車にはねられ死亡する事故が発生したばかりである。
以上に示したように当該特定事業により、森と海の多様な生態系破壊、地元坂田周辺の漁場汚染による漁獲量減少、地域住民の命と営業権・居住権侵害、観光業者の風評被害を含めた顧客減少など、甚大な損害・侵害が及ぶ可能性が極めて高く、回復不可能の被害になることが予想される。

   原告らは、当該特定事業計画地の下流もしくは近隣に居住し、当該特定事業によって被害を直接、間接にこうむる地元坂田漁民会の西岬漁業組合員、井戸の利用者(非常用飲料として確保してある)、当該特定事業計画地の隣地地権者(畑を貸している)、旅館・ペンション等の経営者、河口先の海域で営業するダイバーであり、それぞれの権利侵害を受ける当事者であるため本訴に及んだ次第である。

5 結論

よって、請求の趣旨記載のとおりの判決を求める。


第3 添付証拠書類目録

甲第1号証 平成23年11月10日 特定事業許可申請書内容変更届
甲第2号証 甲第1号証の「別紙 特定事業に使用される土砂等の搬入計画に関する事項」が虚偽記載であることを示す証拠書類
甲第3号証 2012年3月 平成23年11月10日付服部回漕店提出の「特定事業許可申請書内容変更届」の「別紙 特定事業に使用される土砂等の搬入計画に関する事項」のうち8番目に記載されている事業について横浜市とのやり取り等で得られた情報等
甲第4号証 平成20年3月28日 千葉県廃指令第6913号 別紙 特定事業に使用される土砂等の搬入計画に関する事項(館山市大井)
甲第5号証 平成22年6月18日 特定事業状況報告書(館山市大井)
甲第6号証 平成22年2月18日 千葉県廃指令第3105号 別紙 特定事業に使用される土砂等の搬入計画に関する事項(館山市上真倉)
甲第7号証 平成23年12月21日 特定事業状況報告書(館山市上真倉)
甲第8号証 館山市の管理地である坂田川に不法投棄された石等(当該工事前と工事中の比較写真)
甲第9号証 当該工事による坂田川の汚濁状況(坂田川隣の川との比較写真)
甲第10号証 1994年7月12日と1996年3月8日の毎日新聞記事(電子版)
甲第11号証 当該特定事業計画地位置図と近隣の海辺の様子
甲第12号証 2012年2月7日 水路機能が有効である理由1(生物からの視点
甲第13号証 房大山と西岬の海(平本紀久雄水産学博士論文)


添付書類
別紙特定事業許可書
甲号証写し

【参考情報】
坂田の川の水の調査
こちらをご覧下さい。


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