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2016-12-22(Thu)

広域ごみ処理施設計画の混乱について

館山市、のみならず南房総地域で今、大きな問題となっている広域ごみ処理施設建設問題。

20年前から安房地域3市1町で検討してきましたが、2度目の候補地頓挫で
館山市長が「道義的責任をとって」という理由で安房広域圏事務組合の理事長を辞任した後、
10月に突然の離脱表明。
(広域でのごみ処理施設建設はやめて館山市単独でやる、というもの)

館山市長が表明しても、広域での建設をやめられるわけではありません。
組合の規約変更のためには、他市町の同意や館山市議会の同意も必要なのです。

ということで、12月議会ではこの問題に質問が集中しました。
そして、議会最終日に全員協議会の場で
市議会としての意見をまとめることになりました。

結果、
「離脱をやむなく了承する」
というのが賛成多数で決まりましたが、
私1人これに反対しました。

賛成の議員も、本当にやむなく、ということですが、
私としてはどうしても、今まだ自信を持って判断を下せる材料が
揃っているとは思えないからです。

いずれにせよ、
今回の大混乱の根本的な原因は、
館山市長の行動にあることに間違いありません。
もっと慎重で粘り強い交渉力をのぞむところです。
さらに、
「市民のためにはできる限りの知恵を振り絞り、あらゆる方策を検討する」
という労を惜しまないで欲しいと切に願っています。

『困難な事態に直面した時にまずすべきことは
 すぐに動くことではなく、
 情況を冷静に分析することだ。』
(池田清彦「正義で地球は救えない」前書きより)

長文ですが、
以下に
市議会の賛成多数の結論(市長への通知文)と
私の述べた反対意見の全文を掲載します。

【むろあつみの反対意見】

私は、議長提案
(「館山市議会として、広域ごみ処理施設建設からの離脱について、止む無しとして了承する」)
について、反対致します。

第一に、財政が厳しいから離脱する、という市の説明に説得力がありません。
市は平成33年以降、財政調整基金が0になるという20年間の財政見通しを示しましたが、これは条件を変えれば如何様にも変えられるものです。例えば投資的経費が毎年15億円ずつ固定で計上されていますが、これを抑えれば市の貯金を増やしていくこともできます。本当に貯金(財調)が底を尽くのであれば、先ずやるべきことは、検討している全ての事業を洗い直し、不要不急な投資を控えることではないでしょうか。貯金がなくなるから広域のごみ処理負担ができないというのはあまりに短絡的です。

第二に、広域だと二重の投資になる、という説明も恣意的です。
現在の設備の延命化と新規設備の投資は確かに二重の投資ですが、それは単独でも同じはずです。一方、単独よりも広域で設備建設する方がスケールメリットがあると現時点でも市は明言していますので、目の前の事情だけでみすみす不利な方法を選択する、という決断になりかねません。
あるいは単独の場合は、32億円かけて延命化せずに、新規投資をするので二重の投資にはならない、ということでしょうか?私の質問に対し、未だにその返事は頂いていません。

第三に、長期的な視野・展望がない点です。
離脱して単独でごみ処理施設を建設すると言ながら、いつどのような施設を作るかの見通しを作ることを避けています。目の前の問題から逃げて、今さえしのげれば自分の居ない将来のことは知らない、という無責任な態度に思われます。

以上、矛盾あるいは説得力のない市の説明を安易に受け止め、必要な数値の検証がまだ十分にできない状態の中で議会が市長の離脱表明を追認することは、市長の拙速な行動と同罪であり、市議会も「怠慢」のそしりを免れないのではないでしょうか。
「市長の離脱表明の仕方がおかしい、問責に値する」というのであれば、広域の他市町とゼロベースであらゆる選択肢を考え、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、館山市民並びに安房地域全体の将来にとって最善の方策を検討すべきと考えます。

なお、私個人としては、市民が納得できる具体的な説明を引き続き求めて参ります。
それは、館山市単独で設備を作る場合、いつどのくらいの規模で事業費はいくらと見積もるのか、ということです。その数値がなければ、将来的に広域と単独のどちらが本当に市民にとって良いか、判断できません。また、単独でやるにせよ、延命化のための32億円の投資をすべきか、延命化せず新たに設備を作る方が良いのか、という点についても、その数値により検証・追及していきます。

最後に、館山市が安房地域の中心としての役割を担おうとするのであれば、相応の見識と冷静な分析力、交渉力、将来を俯瞰する力、強力なリーダーシップが不可欠と考えます。


【市議会から市長への通知文】
広域ごみ処理施設建設に関しては、二度にわたる建設用地取得の断念があり、館山市議会としても事態を重く受け止め、構成市町の今後の対応等を再検討するよう安房郡市広域市町村圏事務組合議会議長に申し出ることにしていた。その上で、館山市議会の提案を基に広域議会の中で議論することになっていたものであり、館山市の離脱表明については広域議会の審議経過を待って表明するよう市長に申し出ていたところである。
しかしながら、館山市議会の意向は生かされることなく、10月11日の広域議会で金丸市長から離脱表明がなされ、さらに離脱に関する館山市議会の了承がないまま11月1日全市民にチラシ「ごみ処理事業を館山市単独で実施する方針」を配布したことは、著しい議会軽視であり極めて遺憾である。
また、広域事務組合の中心都市である館山市が構成市町との調整もなく突然離脱表明したことによって、構成市町との信頼関係を著しく損ねてしまったことは、市長の問責に値すると言っても過言ではない。
金丸市長は、用地取得の失敗の責任をとって理事長職を辞職するのではなく、他の理事と胸襟を開いて施設の寿命や財政面からの議論をして、今後の当該事業のあり方を明らかにすべきであった。
市長から離脱表明がなされた以上、館山市議会としてもその妥当性を判断して市民に説明する責任があり、この問題に対しては12月議会での一般質問に続き、自由討議会、全員協議会を開催して以下のとおり意見を集約したので通知する。
(結論)
「広域ごみ処理施設建設からの離脱については、止む無し」として了承する。
(理由)
1 広域の新施設が現有の施設の耐用年数内に建設できる見通しが立たず、
  市民生活に直結する安定的なごみ処理のためには、大規模改修が必要であること。
2 館山市の財政は非常に厳しい状況であり、
  大規模改修と広域の新施設建設を並行して負担する財政的な余裕がないこと。

なお、離脱に関する一連の説明等を受け、次のことを誠実に実行するよう市長に申し入れる。
1 離脱には構成市町の了承、議会の議決が必要であり、市長は混乱を招いたことの謝罪と、
  理解を得るための丁寧な説明に努めること。
2 ごみ処理事業の館山市単独化をはじめ多くの大規模事業が控えていることから、
  中長期的な視野で健全財政の維持に努めること。
3 市民に対し、長期財政推計の説明を丁寧に行い、
  館山市の財政状況について理解を得ていただくとともに、
  館山市の行財政改革に対する協力をお願いすること。


【ご参考】
館山市議会
館山市議会議員会派別HP


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