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2016-09-28(Wed)

9月議会 最終日の討論

平成28年9月議会が終わりました。
最終日は、各議案に対し、
委員長報告、質疑、討論の後、採決を行います。
今回は、色々な議員からの討論がたくさんあり、
議会が活発化してきているそうです。

私も1つの議案に対し、質疑と討論を行いました。

館山市老人福祉センターの入浴料を有料化(200円)する、
という議案に対してです。
文教・民生委員会では、議員から修正案が出され、
入浴料を100円にするという修正案が可決されていました。

委員長に対してまず質問したことは、
①風呂有料化により、センターで入浴できなくなった利用者の
 医療費や介護費が増加する可能性があるかどうか
 という議論があったかどうか。
②入浴料を200円から100円に変更すると、
 利用者数の減少がどの程度おさえられるか
 という議論があったかどうか。
③老人福祉センターの施設存続のためには、
 風呂有料化以外の方策がないのか検討したかどうか、
 という議論があったかどうか。

回答はいずれもNOです。

その上で、私は議案そのものにも修正案にも反対する討論を行いました。
長文掲載しますが、ポイントは、
・現場の状況を正しく判断していない状況で決められたのではないか
・他の方策が検討されていない
・福祉全体像をみる視点に欠けている
ということです。

最終的には1票差で修正案が可決されました。
(修正案への反対者は、原案賛成・原案反対の両方がいましたが)

もし修正案が否決されれば、
原案も否決されていたと思われます。
個人的には、拙速に決めずに、金額で妥協せずに、
もっと調査・検討してから
12月議会に再度上程して欲しかったのですが。

【討論全文】
議案第57号
「館山市老人福祉センターの設置及び管理に関する条例の
一部を改正する条例の改正について」
の修正案に反対の立場で討論致します。

先ず、議案第57号の原案についての考えを申し述べます。
私は、次の5つの理由から、原案に対しても反対です。

第一は、現場の状況をきちんと把握できていない
と思うからです。
平成21~23年度のアンケートで判明している
センターの風呂利用者像は、
70歳以上が6割、独居の方が6割、
自宅に風呂のない方が28%ということです。
それ以外、経済状況などはわからないので、
もしかしたら風呂利用者は、一番の社会的弱者であるかもしれない
という危惧は拭い去れません。
そういう人たちから入浴料を徴収することで、
生活の重要な基盤、健康増進の機会や安らぎの場を
奪うことが懸念されます。
風呂有料化により利用者が半減する可能性があると
市は仮定しているのです。
それでも入浴料を徴収するのは目的に適うことでしょうか。
老人福祉法では、
「老人に対する健康の増進,レクリエーションのための
便宜を総合的に供与し,もって福祉の増進を図る」
とその目的が規定されています。
実際には有料化で入浴できなくなる人が何人になるのかはっきりせず、
またその人達への対応もまだ決まっていないのに、
とにかく利用料を徴収しようという
安易なやり方は容認できません。
そんなに一刻を争うことでしょうか。
この議案を議論するにあたり、いったい何人が
現場に足を運んだでしょうか?
入浴者の声は?入浴者にいつも接している管理の方の声は
聞いているのでしょうか?
数年前のアンケート調査の数値だけを根拠にしており、
市民と真摯に向き合う姿勢が残念ながら全く感じられません。
私は、現場を知らずに結論を下せないと思ったので、
利用者や管理人の話を聞いてきましたが、
現時点では風呂有料化の判断材料不足と言わざるを得ません。

第二の理由は、風呂有料化で本当に経費削減につながるか不明だからです。
風呂利用者の目的は、経済面もさることながら、
高齢者の自宅での入浴は、風呂掃除が大変、入浴中の急病や事故が不安、
という人もいます。
利用者との交流を楽しみにして来る人もいます。
一方、高齢者の入浴は、身体の清潔のみならず
血液の循環をよくし新陳代謝の促進、感染予防、
ストレス解消など介護予防の効果もあります。
風呂有料化で入浴者が半減すれば、
自宅の風呂に入って怪我をしたり、
一人暮らし高齢者の引きこもりが増えることも含め、
かえって医療費や介護費が増えないとも限りません。
医療や介護など高齢者福祉全体として
どの程度の経費をかけるのか、
その中で老人福祉センターをどう位置づけるのか、
総合的な視点が見当たりません。
医療費削減のためには予防に力を入れていることと
矛盾はないでしょうか。

第三に、「施設存続のために」という理由を
「錦の御旗」のように掲げていますが、
入浴料を徴収すれば施設が存続できるという根拠は示されていません。
また、例えば経費削減のための方策や、
反対に利用者を増やす方策など、
十分に検討された形跡も認められません。
施設存続のためにできることは他にはないのでしょうか。

第四に、受益者負担の考え方にも疑問があります。
入浴施設が、レクリエーション目的か生活支援の色彩の濃いものか、
議場でははっきりしませんでしたが、
それにより「受益」の意味合いも変わってきます。
文教民生委員会では、利用者が近隣住民に偏っていて不公平だから
利用者に負担させるべきだという意見もありましたが、
それは利用者のせいではないでしょう。
せっかくの施設を市内全域の人達が使えるような方策を考えるのは
市の責任です。
利用者数が倍になれば、使用料を徴収するとしても半額で済むし、
老人福祉センターの目的にもかなうことです。

第五に、近隣市との比較の方法にも疑問があります。
天然温泉で赤御影石等も使っている鋸南町の
「笑楽(わらく)の湯」と、同列には比較できないでしょう。
民間の銭湯だって、料金に見合う設備となっているはずです。
湊では風呂が無料にも拘らず施設利用者の約半数しか入浴しないのは
なぜでしょうか。
有料化するならそれにふさわしい施設整備も必要なはずですが、
その計画も聞いていません。
また、鴨川市のように無料のところもあるのです。

以上が、議案そのものに対する反対理由です。

今後は、もっと丁寧に検討して、
議会で数値を踏まえた議論ができるよう、
十分な判断材料を揃えてから議案をあげて頂けるよう、
要望致します。

また、修正案についても、
現時点でたとえ入浴料を200円から100円に下げるとしても、
その金額の根拠も不明だし、
現場の認識不足という根本的な問題解決にはならないため
賛成しかねます。
今回、入浴料算定にあたって、
利用者一人当たりのコストを元に計算していますが、
利用者が半減すればコストは倍になるため、
今後の値上げの言い訳もすでに準備されている
とも言えるのではないでしょうか。

以上で、議案第57号の修正案に対する反対討論と致します。


【ご参考】
館山市議会
館山市議会議員会派別HP


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